■InnoVEX(イノベックス)とは併設されたスタートアップイベント
2016年からComputexに併設されたスタートアップイベントがInnoVEX(イノベックス)だ。InnoVEXという名称はInnovation、Venture、Exhibitionを組み合わせた造語で、3日間の会期中には、展示、セミナー、ピッチコンテスト、マッチングイベントが行われ、今年で4回目の開催となる。
5月29日(水)から5月31日(金)までの会期はComputexとは異なる。5月28日(火)からスタートするComputexに1日遅れての開幕となり、Computexより1日早く終了する。Computexが会期5日間であるのに対してInnoVEXの会期は3日間である。今年のInnoVEXでは会場を世界貿易センター第3ホールから第1ホールに移し、世界25の国と地域から467組のスタートアップチームが参加。過去最高の規模で開催となった。
会場のホールの中央にはセンターステージが設けられ、ここではキーノートスピーチ、セミナー、パネルディスカッションなどが行われた。センターステージの座席数はおよそ300席、ピッチコンテストのファイナル(決戦大会)では立ち見が出るほどの来場者だった。
ピッチコンテストは143のエントリーから書類審査で31のスタートアップチームが選ばれた。セミファイナルはPiステージ(パイステージ)で行われ、参加31チームから10社がファイナリストとして決戦大会に勝ち残った。決戦大会は5月31日(金)午後に行われ、ファイナリスト10社による白熱したピッチが繰り広げられた。優勝賞金は10万米ドル、5月31日の決戦大会はInnoVEX2019の中で最も注目を集めたイベントである。(InnoVEX2019と台湾ベンチャー事情については本誌にて改めてレポートを予定。Computex2020 & InnoVEX2020開催概要はこちらから(http://www.tcatokyo.com/Computex2020-1.pdf)またInnoVEX2020出展に関してはこちらから(http://www.tcatokyo.com/InnoVEX2020.pdf)
Piステージとはセンターステージとは別に設けられた座席数100人ほどのステージで、ピッチコンテスト予選の他、フレンチテック、オランダ、カナダ、フィリピンなど国別にパビリオンを取りまとめる団体が主催する出展企業のプレゼンやツーリズム・イノベーションテックなどテーマを絞り込んだピッチなどが行われた。Pi(π)とは割り切れない数字、無限の可能性を示す。無限の可能性を秘めたスタートアップベンチャーが各社それぞれの技術やビジネスモデルを競い合った。
個人的にはセンターステージよりPiステージのイベントが面白かった。センターステージで行われたプレゼンほど洗練されたものではないが、ユニークな技術やキラリと光るビジネスモデルをプレゼンする企業もあり、来場者からも「センターステージよりPiステージのほうが面白かった」というコメントがたくさん聞かれた。今年のInnoVEXの隠れた見どころポイントだろう。
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≫Computex2020 & InnoVEX2020関連情報はこちらから
http://www.tcatokyo.com/taipei2020.pdf
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<写真7>InnoVEX2019は世界貿易センターホール1に移しての開催、昨年より会場が広くなった
<写真8>InnoVEX会場内のPiステージで行われたツーリズム・イノベーションのプレゼン