<コラム>台北ホテル事情/COMPUTEX & InnoVEX2025視察予定者向けホテルの探し方とお勧めホテル
■今ならまだ間に合う!1泊1万円以内のおすすめホテル
台北最大の見本市であるコンピューテックスは、台北市内の東側である南港の国際会議場で5月20〜23日開催される。そのため、台北市内のホテルがどこも満室になって料金がグンと引き上がるのもこの時期だ。参加を準備されている方も多いと思う。
そこで、台湾歴30うん年で、ホテル予約業務の愛好者でもある私が、自分なりに、展示会にスムーズに参加するために、ぴったりの環境と、コスパを兼ね備えた、「間違えないホテルの選び方」を開帳しよう。
■エリアとMRT駅近を徹底的に意識せよ!
まずは、会場のあるのが「南港展覧館」駅なのだが、これが台北を縦横に走るMRT(交通システム)の板南線(ブルーライン)の東の終点駅にあるため、まずは間違えなく乗り間違えをしないためにはブルーライン上の駅近ホテルを選ぶことだ。文湖線にも接続しているが、北側の内湖を経由しているため、「松山機場」駅までホテルが密集しているゾーンがないのでここでは扱わない。
もちろんブルーラインは台北市内の中心、台北101の近くの「市政府」「忠孝敦化」「忠孝復興」を通るので、このエリアも最適だが、予約サイトを眺めるともうすでに、1室2万円以内のホテルは満室状態で、2.5〜5万円台のホテルしか残っていないことを考えると、コスパなホテルを探すのは難しい。
その次の選択肢は「台北車站」駅ということになる。高鐵(新幹線)の終点駅でもあり、交通の便は万全である。もちろん、その南側にある「西門」駅も中級ホテルがひしめく繁華街なので、ここで適度な距離感とコスパのある宿を探すという手もあるだろう。予約時期が早ければ予約サイトでは1000元台(1万円を超えない)ホテルは散見されている。ただ、注意が必要なのは、安い値段を設定しているのは、窓なしの部屋であったり、フロントが無人であったり、サービスに欠点があるホテルもあるため、コメントなどはよく読んで検討する必要もあるだろう。
■板橋、府中を狙え!
ここでもうひとつご検討をいただきたいのは、「台北市内を離れて宿を確保する」ということだ。その穴場が「板橋・府中」である。こちらは新北市の管轄にはなるものの、台北市民にとっては通勤圏で、大変人口の多いエリアで、中級ホテルが急増している。ここで予約サイト地図を開いてみると、出てくる。1万円以内のビジネスホテルや、朝食付きの2万円以内の中級ホテルが、3月中旬の時点では、まだまだ選択肢が多いのだ。例えば、ホテル予約エンジンで5月20−23日の3泊「台北板橋」と検索すると出てくるが、以下のような地図である。アゴダは3泊全額の価格が表示されるが、30000円、つまり1泊10000円を下回るホテルが多いのがわかると思う。近辺も住宅街で食事などにも困ることもなく、隣の板橋駅は台湾新幹線の駅もあるので、中南部に用事のある方にも使い勝手がよいだろう。
■MRT乗換してもいいなら、どこだろう?
現在MRTは、桃園空港線も入れれば9路線になる便利な交通機関になっているので、会場まで1回乗換えてもいい、といいと考えれば、市内中央の南北を通過して信義路に入って台北101まで行ける「淡水信義線」(レッドライン)、やはり新北エリアの中心である中和から淡水河を渡ると蘆州と中和に分岐する新蘆線(イエローライン)、動物園が南の終点になる「文湖線」(ブラウンライン)、南京東路、中華路、台湾大学のある「公館」という主要幹線を通る「松山新店」線などがある。その中で宿を構えるのにおすすめできる駅を紹介しよう。
「東門」はそれほどホテルが多いエリアではないが、一泊1万円前後の料金設定のホテルが多いというのと、朝市、小籠包で有名な「鼎泰豊」のあるグルメ通り永康街、徒歩圏内に大安森林公園があるので、朝散歩で台湾の太極拳や市民の生活をのぞくこともできたりする、生活感に溢れるエリアである。
また、日系のサンルートホテル(コンピューテックス開催基金は1泊約13000円)のある「民権西路」「中山國小」「雙連」に囲まれたエリアもMRTに乗りやすく便利だ。例えば錦州街の裏手にあるVIPホテルなどは1泊6000円以下で表示される。ここは、以前は「賓館」と言われるいわゆるラブホ系で始まった宿だが、今はビジネス用に使われる「賓館」も多く、「裏通」というのもMRTに近いなら狙い目、というわけだ。
イエローラインの中心となる「南京松江」付近も電脳街として名高い光華商場も徒歩圏内なので、IT企業関連者には最適のロケーションだろう。そのためか、一泊1万円のホテルは探すのがたいへんになっている現状だ。
ホテルの予算が2万円以内ということであれば選択肢はさらに増えるのだが、これは、最近増えてきた「日系ホテル」をご紹介も合わせてご紹介していこう。(参考:写真はグレイスリーホテル/藤田観光系)
※参考 資料はアゴダ、booking.comより。写真は筆者撮影